認知症サポートの道

「認知症と向き合う人々の支え手。認知症の勉強を日々研鑽中。」

「認知症ライフパートナー検定試験」のそれぞれの級と受験方法と費用を解説

認知症は、高齢化社会の中で増加する重要な課題です。認知症の人は、記憶力や判断力、言葉や行動などが低下してしまいますが、その人らしさや感情は失われません。認知症の人に寄り添って、その人らしく生きることを支えることが大切です。

そこで、認知症の人と一緒に暮らすための知識と技術を身につけることができる「認知症ライフパートナー検定試験」があります。「認知症ライフパートナー」とは、認知症の人の生活体験や生き方、価値観を尊重し、日常生活を快適に過ごせるようにサポートできる人のことです。

この検定試験は、年2回(7月と12月)実施されており、3つの級があります。それぞれの級について、以下に詳しく紹介します。

3級:誰もが知っておきたい基本的な知識

3級は、認知症についての基本的な知識や症状に合わせた対応の仕方を学ぶことができる検定試験です。ケアにかかわる専門職だけでなく、家族や学生、一般企業の方など、幅広い方が受験できます。

3級では、以下のような内容が出題されます。

3級を受けることで、認知症の人を理解し、尊重し、快適に暮らすことを支援することができます。

2級:現場で活かせる実践的な技術

2級は、認知症ケアにおける専門知識と実践的な技術を身につけることができる検定試験です。認知症に関する専門知識があり、日常生活の中でできる回想法や音楽、園芸などのアクティビティを活用することができます。

2級では、以下のような内容が出題されます。

  • 認知症の人の生活の質(QOL)を高める方法
  • 認知症の人の家族やケアに携わる人への心理的支援
  • 認知症の人に合わせたアクティビティの選択や実施
  • 認知症の人の生活環境の改善

2級を受けることで、認知症の人にとって快適で楽しい生活を提供することができます。

1級:専門職・指導者向けの高度な技術

1級は、認知症ケアの立案や評価もでき、高度なコミュニケーション技術を持つ専門職になることができる検定試験です。認知症の人や家族に対する心理的支援や認知症予防など、より深い認知症に関する専門知識とコミュニケーション技術・マネジメント力が求められます。

1級では、以下のような内容が出題されます。

  • 認知症に関する最新の研究や動向
  • 認知症ケア・プログラムの立案・実践・改善
  • 認知症ケアにおけるチームワークやリーダーシップ
  • 認知症ケアにおける倫理や法律

1級を受けることで、認知症ケアの専門家として活躍することができます。また、地域包括支援システムの中で、後進の指導にもあたることができます。

受験方法

認知症ライフパートナー検定試験」は、東京・大阪をはじめ、全国各地で実施されています。受験料は、3級が6,500円(税込)、2級が10,500円(税込)、1級が15,000円(税込)です。受験資格は、2級・3級は学歴・年齢・性別・国籍により制限はありません。1級は認知症ライフパートナー2級合格者が受験できます。3級と2級は併願受験も可能です。1級は冬期のみ実施されます。

詳しい受験方法や申し込み方法は、「日本認知症コミュニケーション協議会」 のホームページをご覧ください。