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脳血管性認知症とは? 原因や症状、予防法をわかりやすく解説

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脳血管性認知症とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳の細胞が死んでしまい、認知機能が低下する病気です。 認知機能とは、物事を覚えたり、考えたり、判断したりする能力のことです。 脳血管性認知症は、認知症の中でも2番目に多い原因で、日本では約100万人が罹患していると推定されています。

脳血管性認知症の原因は、脳血管疾患と呼ばれる病気です。 脳血管疾患には、主に以下の3つの種類があります。

- 脳梗塞:脳の血管が詰まって、その部分に血液が流れなくなることで、酸素や栄養が不足して脳の細胞が死ぬことです。 血管が詰まる原因は、動脈硬化によって血管が狭くなったり、血液が固まってできた血栓が流れてきたりすることです。
- 脳出血:脳の血管が破れて、血液が脳の中に漏れ出すことです。 血液が脳の細胞を圧迫したり、刺激したりすることで、脳の細胞が死ぬことです。 血管が破れる原因は、高血圧によって血管が弱くなったり、脳動脈瘤と呼ばれる血管の出っ張りが破れたりすることです。
- くも膜下出血:脳の表面にあるくも膜と呼ばれる膜の下に、血液が溜まることです。 血液が脳の細胞を圧迫したり、刺激したりすることで、脳の細胞が死ぬことです。 くも膜下出血の原因は、脳動脈瘤が破れたり、頭部外傷があったりすることです。

脳血管性認知症の症状は、脳のどの部分が障害されたかによって異なります。 脳は、大きく分けて前頭葉、側頭葉、頭頂葉後頭葉、小脳、脳幹という6つの部分に分かれており、それぞれに特定の機能があります。 例えば、前頭葉は思考や判断、性格や感情などを司り、側頭葉は記憶や言語、聴覚などを司ります。 したがって、前頭葉が障害された場合は、物事を順序立てて考えられなくなったり、性格が変わったり、感情のコントロールができなくなったりすることがあります。 側頭葉が障害された場合は、物忘れがひどくなったり、言葉が出てこなかったり、聞こえにくくなったりすることがあります。

脳血管性認知症の症状には、他にも以下のようなものがあります。

- 運動麻痺:手足が動かせなくなることです。 左半身や右半身だけが麻痺することもあります。
- 感覚麻痺:手足がしびれたり、痛みや温度を感じなくなったりすることです。
- 歩行障害:歩き方がおかしくなったり、バランスを崩したりすることです。 足がもつれたり、ふらついたりすることもあります。
- 言語障害:話したり、聞いたり、読んだり、書いたりする能力が低下することです。 言葉がわかっていても、口に出せなかったり、逆に言葉が出すぎたりすることもあります。
- 嚥下障害:食べ物や飲み物を飲み込む能力が低下することです。 喉に詰まらせたり、気管に入ってしまったりすることもあります。
- 排尿障害:尿の出し方や止め方がコントロールできなくなることです。 尿失禁や頻尿などが起こります。
- 夜間せん妄:夜になると意識が混濁し、別人のような言動をすることです。 幻覚や妄想などが見られます。
- 抑うつ:気分が落ち込んだり、自分に自信がなくなったりすることです。 生きる意欲がなくなったり、自殺を考えたりすることもあります。

脳血管性認知症の診断は、問診や神経学的検査、認知機能検査などで行われます。 また、頭部のCTやMRIなどの画像検査で、脳の障害の部位や程度を確認します。 血液検査や心電図などで、脳血管疾患の危険因子や合併症の有無を調べます。