認知症サポートの道

「認知症と向き合う人々の支え手。認知症の勉強を日々研鑽中。」

認知症の方への回想法グループ活動: 集団凝集性を高める効果的な方法とポイント

回想法とは、認知症の方が自分の過去や思い出を人に話すことで、認知機能の改善や精神状態の安定などの効果が期待できる方法です。回想法は個人で行うこともできますが、グループで行うことで、参加者同士が仲良くなり、ピアサポート(同じような立場の人によるサポート)が形成されることもあります。

しかし、回想法をグループで行う場合は、週1回以上間隔が空くと、集団としての凝集性(集団そのものがそのメンバーを引きつける度合い)が育ちにくくなります。集団凝集性が低いと、参加者は集団に所属することに魅力を感じなくなり、モチベーションやコミュニケーションが低下する可能性があります。そのため、回想法をグループで行う場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 参加者のニーズや希望に応じてテーマを決める
  • 参加者全員が話しやすい雰囲気を作る
  • 参加者の話を傾聴し、感想や質問をする
  • 参加者同士の交流や協力を促す
  • 参加者のプライバシーや個性を尊重する

回想法は認知症の方にとって有効な心理療法ですが、グループで行う場合は集団凝集性を高める工夫が必要です。参加者同士がなじみ、ピアサポートが形成されるように努めましょう。