認知症サポートの道

「認知症と向き合う人々の支え手。認知症の勉強を日々研鑽中。」

【回想法】の力:認知症と関わるすべての人にもたらす効果

こんにちは、このブログをご覧いただきありがとうございます今回は、認知症の方に対する非薬物療法の一つである「回想法」について紹介したいと思います。

 

回想法とは、認知症の方が自分の過去や昔のことを話すことで、脳に刺激を与えて認知機能の改善や精神的な安定を図る療法です。回想法はアメリカで生まれた心理療法で、1960年代に精神科医ロバート・バトラー氏が提唱しました。回想法は、一対一で行う個人回想法と、グループで行うグループ回想法の二種類があります。 

回想法には、認知症の方だけでなく、介護者や施設職員にも様々な効果が期待できます。以下にその効果をまとめました。

  • 回想法に参加した高齢者の効果
    • 認知機能の改善や予防
    • 自尊心や自信の向上
    • 孤独感や不安感の軽減
    • 人間関係やコミュニケーションの改善
    • 気持ちが穏やかになる
  • 回想法に関わった介護者や施設職員の効果
    • 高齢者一人ひとりの生活史や人格を知ることで敬意を深める
    • 高齢者との関係性や信頼感を築くことができる
    • 高齢者から話を聞くことで自分自身の人生を振り返る機会になる
    • 日常のストレスや疲労感を軽減することができる

回想法は、認知症の方に対する有効な療法ですが、実践する際には注意点もあります。例えば、以下のような点に気を付ける必要があります。

  • 回想法を行う前に、高齢者のコミュニケーション能力や集団への適応性などを確認する
  • 回想法を行う際には、高齢者のプライバシーや尊厳を守る
  • 回想法を行う際には、高齢者が話しやすい話題や道具を用意する
  • 回想法を行う際には、高齢者の話に共感したり肯定したりする
  • 回想法を行う際には、高齢者が話したいことやペースに合わせる

以上が回想法についての紹介でした。回想法は認知症の方だけでなく、介護者や施設職員にもメリットがある素晴らしい療法です。ぜひ皆さんも試してみてください。次回もお楽しみに!