レビー小体とは?
レビー小体とは、脳の神経細胞内にたまる異常なたんぱく質の塊のことです。パーキンソン病やレビー小体型認知症などの原因となります。
レビー小体型認知症を発見した小阪憲司さん
レビー小体型認知症を発見したのは、日本の精神科医である小阪憲司さんです。小阪さんは、1976年に、パーキンソン病と認知症の症状を併せ持つ患者さんを発見し、レビー小体型認知症の存在を初めて報告しました。
パーキンソン病との違い
パーキンソン病とレビー小体型認知症は、どちらもレビー小体が原因となる病気です。しかし、症状にはいくつかの違いがあります。
パーキンソン病は運動障害が主体
パーキンソン病の症状は、主に運動障害です。手足の震え、動作の緩慢化、姿勢の不安定さなどが特徴です。
レビー小体型認知症は認知障害が主体
レビー小体型認知症の症状は、主に認知障害です。記憶障害、注意力・集中力の低下、判断力・理解力の低下などが特徴です。
アルツハイマーとの違い
アルツハイマー病もレビー小体型認知症も認知症の一種ですが、症状にはいくつかの違いがあります。
レビー小体型認知症は視覚認知機能障害に基づく症状が多い
レビー小体型認知症の患者さんは、幻視や幻聴、錯覚などの視覚認知機能障害に基づく症状を訴えることが多いです。
アルツハイマー病は記憶障害に基づくことが多い
アルツハイマー病の患者さんは、記憶障害が主な症状です。
レビー小体型認知症の治療
レビー小体型認知症の治療には、薬物療法が中心となります。主に、幻視や幻聴などの精神症状を抑える薬や、認知機能を改善する薬が使用されます。
また、リハビリテーションも有効です。運動療法や認知症リハビリテーションなどを通じて、日常生活の動作や認知機能を維持・改善することが期待できます。
レビー小体型認知症は、進行性の病気です。早期発見・早期治療が重要となります。