認知症サポートの道

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認知症という言葉の歴史と意義

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認知症という言葉の歴史と意義

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認知症とは、脳の機能が低下して、記憶や判断力などが衰える状態のことです。認知症には、アルツハイマー病や脳血管性認知症など、さまざまな原因やタイプがあります。認知症は、高齢者だけでなく、若年者にも発症する可能性があります。世界では、約5000万人が認知症を患っており、その数は増加の一途をたどっています。

認知症は、人の生活や人格に大きな影響を与える病気ですが、その名称については、長い間、議論がありました。日本では、2004年まで、認知症のことを「痴呆」と呼んでいました。しかし、「痴呆」という言葉は、漢字の意味や歴史的な使われ方から、認知症の人に対する差別や偏見を助長するという問題が指摘されていました。

そこで、厚生労働省の用語検討会が、認知症の新しい呼称として「認知症」を提案しました。この提案は、認知症の人やその家族、介護者、医療・福祉関係者などの意見を反映したものでした。認知症という言葉は、認知という機能の障害を表す中立的で専門的な言葉であり、認知症の人の尊厳や人権を守ることができると考えられました。

2004年に「認知症」が正式に採用されてからは、行政や介護の分野で使われるようになりました。当初は、医学関係者などから批判的な見解もだされましたが、現在では医学界でも「認知症」が一般的に使用されるようになっています⁴。また、一般の人々の間でも、認知症という言葉が広く認知されるようになりました。

認知症という言葉は、単なる用語の変更にとどまらず、認知症の人やその家族に対する理解や尊重を深めるためにも重要な役割を果たしています。認知症は、個人の問題ではなく、社会全体で支え合うことが必要な課題です。認知症について正しく知り、認知症の人とその家族に優しく接することができるようになりましょう