認知症サポートの道

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認知症と間違えやすい病気について知っておこう

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認知症と間違えやすい病気について知っておこう

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高齢者の方やそのご家族の悩みの一つに、認知症があります。認知症は、脳の機能が低下して、記憶や判断力、思考力などが衰える病気です。認知症は、徐々に進行していき、現在は完治する方法がありません。しかし、認知症と診断される前に、早期発見や予防のためにできることがあります。

認知症の症状は、人によって異なりますが、一般的には、以下のようなものが挙げられます。

- 物事を忘れやすくなる
- 日付や曜日、季節などが分からなくなる
- 人の名前や顔が思い出せなくなる
- 道に迷ったり、自宅に帰れなくなったりする
- 財布や鍵などをなくしたり、置き忘れたりする
- 会話が成り立たなくなったり、言葉が出てこなかったりする
- 服装や身だしなみに無頓着になる
- 性格や趣味が変わったり、興味や関心がなくなったりする
- 不安や怒り、うつなどの感情が起こりやすくなる

これらの症状は、認知症の特徴的なものですが、実は、認知症以外の病気でも起こり得るものです。認知症と間違えやすい病気の代表として、せん妄とうつ病があります。せん妄とうつ病認知症の病気の状態は異なるため、それぞれを見極め、それぞれに適した治療を行うことで状態が改善されるものです。

せん妄とは、身体疾患や薬物などの影響により、意識がもうろうとして、思考力や判断力が鈍っている状態を指します。せん妄は、急に発症し、数時間から数日単位で症状が変化します。夕方から夜間にかけて症状が増強することもあります。せん妄では、以下のような症状が見られます。

- 時間や場所、人物などが分からなくなる
- 幻覚や妄想を見たり聞いたりする
- 興奮したり、不安や恐怖を感じたりする
- 無意味な行動や作業を繰り返したりする
- 眠りが浅くなったり、昼夜逆転したりする

せん妄は、発熱や身体の痛み、便秘、睡眠不足などが誘因となり起こることが多く、薬がせん妄を引き起こすこともあります。せん妄が疑われる場合は、医療機関で検査や評価を受け、原因を特定し、取り除くことが大切です。せん妄は、適切な診断と対応を行えば、治療が可能です。

うつ病とは、気分が落ち込んで、やる気や活力がなくなる病気です。うつ病は、何かを契機に徐々に症状が進行することが多く、数週間から数か月続きます。うつ病では、以下のような症状が見られます。

- 気分がずっと沈んでいる
- 何をするのも億劫になる
- 自分に自信がなくなる
- 自分を責めたり、罪悪感を感じたりする
- 食欲がなくなったり、過食したりする
- 睡眠がうまくとれなかったり、過眠したりする
- 人と話すのが苦痛になる
- 死にたいと思ったり、自殺を考えたりする

うつ病は、ストレスや生活環境の変化、遺伝的な要因などが関係して起こることがあります。うつ病は、医療機関で診断を受け、薬物療法心理療法などの治療を行うことで、症状が改善されることがあります。

認知症と間違えやすいせん妄とうつ病は、それぞれ異なる病気です。せん妄は急に発症し、原因を取り除けば治る可能性があります。うつ病は徐々に発症し、治療を受ければ改善する可能性があります。認知症は徐々に進行し、現在は完治する方法がありません。しかし、早期発見や予防のためにできることがあります。

認知症と間違えやすい病気について知っておくことで、自分や家族の健康を守ることができます。もし、認知症の症状に似たものを感じたり、見たりしたら、まずは医療機関に相談してみましょう。正しい診断と適切な治療を受けることが、より良い生活のために大切です。