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認知症と間違えやすい病気【せん妄とうつ病】について知っておこう

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認知症と間違えやすい病気【せん妄とうつ病】について知っておこう

認知症は、脳の機能が低下して記憶や判断力が衰える病気です。認知症には、アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型など、さまざまな種類があります。認知症は、加齢や遺伝、生活習慣などが影響して発症します。認知症は、現在のところ完治する方法はありませんが、早期発見や適切な治療で進行を遅らせることができます。

しかし、認知症と似たような症状を引き起こす病気もあります。それが「せん妄」と「うつ病」です。これらの病気は、認知症と間違えやすいので、注意が必要です。せん妄やうつ病は、認知症とは異なる原因や治療法があります。せん妄やうつ病認知症と誤診してしまうと、症状が悪化したり、回復のチャンスを逃したりする可能性があります。

そこで、この記事では、認知症と間違えやすい病気【せん妄とうつ病】について、それぞれの特徴や違いを詳しく解説します。認知症と間違えないように、注意深く観察して、適切な診断と対応を受けることが大切です。

## せん妄とは

せん妄とは、意識がもうろうとして、思考や行動が混乱する状態です。せん妄は、主に高齢者に多く見られる症状ですが、若い人でも起こることがあります。せん妄は、発熱や痛み、睡眠不足、薬の副作用などが原因で起こります。せん妄は、症状が急に現れて、数時間から数日で治ることが多いです。せん妄の場合は、原因となるものを取り除くことで症状が改善されます。

せん妄の症状は、以下のようなものがあります。

- 時間や場所、人物などの認識が乱れる
- 話が支離滅裂になる
- 幻覚や妄想を見たり聞いたりする
- 不安や恐怖、怒りなどの感情が高ぶる
- 興奮したり無関心になったりする
- 昼夜逆転したり眠れなくなったりする

せん妄は、脳の機能が一時的に低下することで起こります。そのため、せん妄は、認知症とは異なり、脳の構造に変化はありません。せん妄は、原因となるものを取り除くことで、ほとんどの場合は元の状態に戻ります。しかし、せん妄が長く続くと、脳にダメージを与えたり、認知症のリスクを高めたりすることがあります。そのため、せん妄は、早期に発見して、適切な治療を受けることが重要です。

せん妄の治療は、以下のようなものがあります。

- 原因となる病気や薬の治療や調整
- 環境の整備や安全対策
- 時間や場所、人物などの認識を促す声かけや看護
- 心理的な安定を図るための薬やカウンセリング

せん妄は、認知症と似ているように見えますが、症状の出方や持続期間、治療法などに違いがあります。せん妄は、急に現れて、数時間から数日で治ることが多いです。認知症は、徐々に現れて、数年かけて進行します。せん妄は、原因となるものを取り除くことで改善されます。認知症は、原因を取り除くことはできませんが、進行を遅らせることはできます。せん妄と認知症を見分けることで、正しい治療を受けることができます。

## うつ病とは

うつ病とは、気分が落ち込んで、やる気や興味がなくなる病気です。うつ病は、主に中高年に多く見られる症状ですが、若い人でも起こることがあります。うつ病は、ストレスや遺伝、ホルモンのバランスなどが関係して起こります。うつ病は、症状が徐々に出始めて、数週間から数か月続くことが多いです。うつ病の場合は、薬やカウンセリングなどの治療で症状が改善されます。

うつ病の症状は、以下のようなものがあります。

- 気分が沈んで、悲しくなる
- 何をするのも億劫になる
- 趣味や楽しみがなくなる
- 自信や自尊心が低下する
- 睡眠や食欲が乱れる
- 疲れやすくなる
- 自殺や死について考える

うつ病は、脳の神経伝達物質と呼ばれるセロトニンノルアドレナリンなどのバランスが崩れることで起こります。そのため、うつ病は、認知症とは異なり、脳の構造に変化はありません。うつ病は、薬やカウンセリングなどの治療で、ほとんどの場合は回復することができます。しかし、うつ病が長く続くと、脳の機能が低下したり、認知症のリスクを高めたりすることがあります。