認知症サポートの道

「認知症と向き合う人々の支え手。認知症の勉強を日々研鑽中。」

認知症のBPSDに先手を打つ!

f:id:yacchan77:20240206083551j:image

https://youtube.com/shorts/4ZIyW7mUmQ8?si=CgaAJh_uTjdHUTGN

認知症のBPSDへの対応方法として、「一手だけ先手を打つ」という方法が有効であるということをご存知でしょうか? BPSDとは、認知症の方が見せる行動や心理の変化のことで、徘徊や暴言、幻覚などさまざまな症状があります。これらの症状は、認知症の方にとっても、介護する家族にとっても大きなストレスとなります。しかし、BPSDは必ずしも薬物療法で治す必要はありません。実は、日常生活の中でできる簡単な工夫で、BPSDの発生や悪化を防ぐことができるのです。その工夫の一つが、「一手だけ先手を打つ」という方法です。この記事では、この方法の具体的な内容と効果について解説します。

 


「一手だけ先手を打つ」とは、認知症の方の状態や気分に合わせて、介護者が一歩先に行動することです。例えば、認知症の方が不安になって徘徊しようとする場合、介護者はその前に一緒に散歩に出かけたり、趣味の話題を振ったりして気分転換を図ります。また、認知症の方が攻撃的になって暴言を吐く場合、介護者はその前に優しく声をかけたり、笑顔で接したりして安心感を与えます。このように、介護者が一手だけ先手を打つことで、認知症の方の不快な感情や反応を和らげることができます。

 


この方法の効果は、認知症の方のBPSDの軽減だけではありません。介護者自身の負担やストレスも軽くなります。なぜなら、介護者はBPSDに対して受動的に対処するのではなく、能動的に関わることで、介護の主体性や自信を持つことができるからです。また、認知症の方とのコミュニケーションや信頼関係も深まります。これは、介護者と認知症の方の間の溝を埋めることにもつながります。

 


「一手だけ先手を打つ」という方法は、症状を直接治すわけではありませんが、最も現実的な方法の一つといえます。認知症の方の状態や気分に敏感になり、一歩先に行動することで、BPSDの発生や悪化を防ぎ、介護の質を向上させることができます。認知症の方を介護する方は、ぜひこの方法を試してみてください。