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昼寝は脳の老化を遅らせる?驚きの研究結果について

 

今回は最近話題になっているある研究について紹介したいと思います。その研究とは、日中の昼寝が脳の萎縮を遅らせ、最大7歳分の老化を打ち消す可能性があるというものです。これは信じられないような話ですが、科学的な根拠があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。

 

昼寝と脳の容積の関係

この研究は、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの科学者らによって行われました。彼らは、英国在住の40歳から69歳までの約40万人から集めたデータを分析しました。そのデータには、遺伝子情報やMRIスキャンの結果などが含まれていました。

彼らは、昼寝をする遺伝的素質を持つ人と持たない人とで、脳の容積(つまり大きさ)に違いがあるかどうかを調べました。脳の容積は、認知機能の健康状態や認知症のリスクと関係があるとされています。

その結果、昼寝をする遺伝的素質を持つ人は、持たない人よりも平均して15.8立方センチメートル大きな脳を持っていることがわかりました。これは、2.6歳から6.5歳分の老化に歯止めをかけるのに相当すると言われています。

彼らは、このことから、昼寝と脳の容積との間に因果関係がある可能性が高いと結論づけました。昼寝が睡眠不足を補うことで、神経変性からある程度、脳を保護しているという仮説も提唱しました。

昼寝の効果と注意点

この研究は、昼寝が脳に良い影響を与えることを示す初めてのものです。しかし、それだけで昼寝をすれば良いというわけではありません。昼寝にも効果的な方法や時間帯があります。

一般的に言われている昼寝のコツは以下の通りです。

  • 昼寝は午後2時から4時までの間に行う
  • 昼寝は15分から30分程度にする
  • 昼寝後は水分補給やストレッチなどで目覚めを良くする

これらのコツを守れば、昼寝は集中力や記憶力などの認知機能を高めたり、ストレスや心臓病などのリスクを減らしたりする効果が期待できます。

逆に、昼寝をしすぎたり、夕方以降にしたりすると、夜間の睡眠リズムや質に悪影響を与えたり、頭痛や不快感を引き起こしたりする可能性があります。昼寝はほどほどにするのがコツです。

まとめ

今回は、昼寝が脳の老化を遅らせる可能性があるという研究について紹介しました。昼寝は、適切な方法と時間帯で行えば、脳の健康に良い効果をもたらすことがわかりました。しかし、昼寝だけでなく、夜間の睡眠も大切です。睡眠は脳の健康にとって重要な要素ですから、質と量をしっかりと確保しましょう。