【認知症】の親と【晩酌】するときの注意点
親が認知症になっても、以前のように一緒にお酒を飲みたいと思うご家族は多いでしょう。しかし、お酒は認知症にどんな影響を与えるのでしょうか。
まず、お酒は認知症の原因になる可能性があります。特に、日本酒3合以上といった大量飲酒を長期間にわたって続けると、脳の一部が萎縮してしまい、認知機能が低下することがわかっています。また、すでに認知症になっている人が大量飲酒をすると、認知機能がさらに悪化するリスクが高まります。
しかし、少量であれば問題はありません。親が発症前からお酒を飲む習慣があり、アルコール依存や肝臓の障害もない場合は、発症後もお酒を飲んでも大丈夫です。ただし、以下の点に注意してください。
1.|飲酒量を制限する
- 親が自分で量をコントロールできなくなる可能性があるので、必ず家族が同席して飲酒量を確認してください。
- 日本酒であれば1合(180ミリリットル)、ビールであれば350ミリリットル程度にとどめましょう。
- ウイスキーや焼酎などの度数が高いお酒は避けてください。
2.|食事と一緒に飲む
- 空腹時にお酒だけ飲むと、アルコールが胃や小腸から吸収されやすく、血中アルコール濃度が急上昇します。
- 肉や魚などのタンパク質や野菜などの食物繊維を含む食事を併せて取ると、アルコールの吸収速度を遅らせることができます。
3.|入浴後は飲まない
入浴後は血管が拡張して血流が良くなります。そのため、アルコールが全身に回りやすくなり、酔いやすくなります。
4.|高齢になるとお酒に弱くなる
以上のことを守れば、親と晩酌することは問題ありません。親との晩酌は、親子のコミュニケーションやリラックス効果にもつながります。認知症の親と楽しくお酒を飲むために、ぜひ参考にしてください。