認知症サポートの道

「認知症と向き合う人々の支え手。認知症の勉強を日々研鑽中。」

認知症とは何か?小学生が学ぶイベント

今回は、認知症について正しく理解することの大切さを伝えるイベントについてお伝えします。

1|認知症の現状と対策

日本では高齢化が進み、認知症の人が増え続けています。2012年は462万人でしたが、2025年には、およそ730万人まで増えると見込まれています。

認知症とは、脳の機能が低下して、記憶や判断力、言葉などがうまく使えなくなる病気です。原因はさまざまで、アルツハイマー型や脳血管性、レビー小体型などがあります。

認知症は治ることはありませんが、早期発見・早期治療で進行を遅らせたり、症状を軽減したりすることができます。また、認知症の人に寄り添って支援することで、その人らしく生きることができます。

政府も認知症対策に力を入れています。6月には認知症基本法が成立しました。この法律では、認知症の人やその家族の生活を支えるために、医療や介護、福祉などのサービスを充実させることや、地域社会で認知症の人を受け入れることなどが定められています。

岸田文雄首相は3日、認知症対応の介護施設を訪問しました。そこで、認知症の当事者や家族、有識者などが参加する新たな会議を来月から始めることを発表しました。この会議では、認知症対策の具体的な内容や進捗状況を話し合う予定です。

2.|小学生が学ぶ「認知症キッズサポーター養成講座」

政府だけでなく、一般市民も認知症について正しく理解することが必要です。特に子どもたちは、将来的に認知症の人と関わる機会が多くなるでしょう。

そこで、東京・千代田区では小学生を対象にしたイベントが行われました。それが認知症キッズサポーター養成講座」です。このイベントは、千代田区社会福祉協議会が主催し、認知症サポーター養成講座を受講したボランティアが講師となって行われました。

このイベントの目的は、子どもたちに認知症を正しく理解させることによって、認知症に対する偏見や差別をなくし、優しく接したり、ちょっとした手助けができるようにすることです。

イベントでは、まずアニメで認知症とは何か、認知症の人の気持ちや困りごとなどを学びました。アニメでは、認知症のおばあちゃんと孫のやりとりが描かれていました。おばあちゃんは同じことを何度も聞いたり、道に迷ったりしていましたが、孫は怒ったりせずに優しく対応していました。

アニメの後は、クイズで知識を深めました。クイズでは、認知症の原因や種類、対応の仕方などについて問われました。参加した子どもたちは、積極的に手を挙げて答えていました。

イベントに参加した小学4年生の女の子は、おばあちゃんに認知症の兆候があると言いました。彼女は、「最近、同じことを何回も繰り返しちゃうから、話が進まなくなっちゃって」と話しましたが、「もう少し待ってあげようかな。強く言ったりするんじゃなくて、もう少し優しくしてあげようかな」とも言いました。

3.|まとめ

認知症は私たちの身近な問題です。認知症の人やその家族に寄り添って支援することで、その人らしく生きることができます。そのためには、認知症を正しく理解することが大切です。

小学生が学んだ認知症キッズサポーター養成講座」は、その一助になると思います。子どもたちは、認知症の人に対して優しく接したり、ちょっとした手助けができるようになりました。これからも、認知症の人と共に暮らす社会を目指していきましょう。

以上、「認知症とは何か?小学生が学ぶイベント」でした。次回もお楽しみに。