認知症サポートの道

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認知症の人の感情の世界について

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https://youtube.com/shorts/7-fGYcILBw8?si=jasp5wjtnPrwsakD

# 認知症の人の感情の世界について

こんにちは。今回は、認知症の人の感情についてお話ししたいと思います。

認知症とは、脳の機能が低下して、記憶や判断力、言語能力などが衰えていく病気です。 認知症の人は、自分が話したり聞いたりしたことを忘れてしまうことがあります。 しかし、その一方で、感情の世界はしっかりとその人の中にその時のまま残り続けるという特徴があります。

## 認知症の人の感情は健常者と同じ

認知症の人は、記憶や認知機能が低下しても、感情は健常者と同じように感じています。 例えば、喜びや悲しみ、怒りや恐怖などの基本的な感情は、認知症の人も健常者と同じように表現します。 また、自分の人生に対する価値観や信念、好き嫌いなどの個性的な感情も、認知症の人にも存在します。

認知症の人は、自分の感情を言葉で伝えることが難しくなることがありますが、それは感情がなくなったということではありません。 むしろ、感情はより強くなっていることがあります。 認知症の人は、自分の感情を表現するために、身振りや表情、声のトーンなどの非言語的な方法を使うことが多いです。

## 認知症の人は周囲の感情に敏感

認知症の人は、自分の感情だけでなく、周囲の人の感情にも敏感に反応します。 これは「感情伝染」と呼ばれる現象で、認知症の人は、健康な人よりも他人の負の感情を感じ取る傾向が強いことが科学的に証明されています。

例えば、介護する家族がイライラしながら接すると、認知症の人も攻撃的になったり、不安そうにしていると、認知症の人も不安感が強くなったりします。 逆に、介護する家族が笑顔で優しく接すると、認知症の人も安心して穏やかになったりします。

## 認知症の人の感情に寄り添うことが大切

認知症の人の感情について理解することは、介護のコミュニケーションにとって重要です。 認知症の人の感情は、その人のニーズや欲求を表しています。 例えば、認知症の人が怒ったり暴れたりするときは、何か不満や不安があることを示しているかもしれません。 そのときに、認知症の人の言動を否定したり、叱ったりすると、さらに感情がエスカレートしてしまうことがあります。

認知症の人の感情に寄り添うには、以下のようなことを心がけるとよいでしょう。

- 認知症の人の感情を否定しないで、受け入れてあげる
- 認知症の人の感情の裏にあるニーズや欲求を探ろうとする
- 認知症の人の感情を共感してあげる
- 認知症の人の感情を落ち着かせるために、優しい言葉や触れ合いを使う
- 認知症の人の感情を肯定してあげる

認知症の人の感情に寄り添うことで、認知症の人との関係はより良くなりますし、介護する家族のストレスも軽減されます。 認知症の人の感情の世界について、これからも学んでいきましょう。