認知症サポートの道

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介護施設で暴行事件、カメラに映った犯行とその背景

今回は、東京・小金井市介護施設で起きた衝撃的な事件についてお伝えします。


事件の概要

先月20日認知症の90代女性が入居する介護付き老人ホーム「アプリコ武蔵小金井」で、職員の男が女性に暴行を加え、軽傷を負わせました。男はシーツを取り替えようとしたところ拒否されたことに腹を立てて、女性の手をひねったり、襟首をつかんだりしてベッドに引き倒したりしたのです。男は当初、自分は女性に暴行されたと嘘をついていましたが、実は女性の親族が室内に設置したカメラに犯行が映っていたのです。男は警察に逮捕され、「仕事のストレスから暴行を加えてしまった」と供述しています。


事件について、私の思うところ


まず、女性に暴行を加えた男は許されるべきではありません。介護施設で働く職員として、高齢者や認知症患者に対して尊重と思いやりを持って接することが最低限の義務です。仕事のストレスがあったとしても、それを理由に暴力を振るうことは絶対にダメです。男は法的な責任だけでなく、道徳的な責任も果たすべきです。

 


次に、女性の親族がカメラを設置したことは正しかったと思います。介護施設では、入居者や家族が施設や職員に不信感や不満を持つこともあるでしょう。その場合、カメラなどの監視機器を使って、入居者の安全や生活状況を確認することは有効な手段だと思います。もちろん、プライバシーや人権などの問題もありますが、それらと介護の質や安全性とのバランスを考える必要があります。

 


最後に、この事件は介護業界全体にも影響を与えると思います。介護施設で暴行事件が起きると、入居者や家族だけでなく、一般社会からも介護施設や職員への信頼が失われます。それは、介護業界のイメージや評価を下げるだけでなく、介護職員不足や離職率の高さなどの問題を悪化させる可能性があります。介護業界は、このような事件を防ぐためにも、職員の教育や管理、福利厚生などを改善していく必要があると思います。